スズメの餌付け 2022年5月
もうだいぶ前に亡くなりましたが私にも祖父がいました。
当店の創業者で私から見ると先々代にあたります。
生前はたいそうなお酒好きでした。
私が小さかった頃ひざの上に座って晩酌のおつまみをもらうのが楽しみでした。
素質があったのでしょう、そのうちつまみでは満足できずにじいさんの目を盗んでお酒に口をつけたのは今も記憶に残っています。
姉の密告により母にばれ、祖父は少しだけ私はひどく叱られました。
よい子の皆さんは真似しないようお気をつけください。
でもいつも甘やかしてくれるじいさんが私は好きでした。
そんなじいさんは2階の部屋に住んでいまして、ある日窓から屋根の上にごはん粒をひとつまみ置いてるのを目撃しました。
何してるのか尋ねると「スズメに餌をあげてる」と言います。
逃げられないよう姿を隠して窓の隅からそっと覗くと本当に2羽のスズメがごはん粒を食べに来ました。
目の前で餌をつつく姿がとても可愛くて、こんなマンガみたいなことが本当に出来るんだと子ども心に感動しました。
じいさんの真似をして庭先にごはん粒を少し置いてみます。
スズメにあげたいのにカチガラスがやってきてほとんどを食べてしまいます。
でも5回に1回くらいはスズメが夫婦でやって来てくれます。
写真を撮ろうとスマホを構えると飛んで逃げます。
仲良くなるのにはまだだいぶ時間がかかりそうです。
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