鹿島自動車センターの歴史~継承編~
前回は親子ゲンカ勃発のあたりまでお話ししましたね。
後を継ぐ覚悟をすると「時代に合わせて変えていかなければ」と張り切るのですが、空回りばかりで、そう上手くはいきません。
すると親父が「見栄を張らずに堅実にやれ。」と当然のことを言います。
うちに限らず後継ぎではよくあることです。
しかしこちらから売ったケンカなので簡単には引けません。
何の暗示か、たまたまその頃に親父にガンがみつかります。
発見が遅れたのもあって徐々に弱っていくのですが、仲直りするきっかけが分かりません。
労わるどころかますます意固地になって仕事にしがみつきます。
一日も早く業績を上げて
「ほら、俺のやり方でも何とかなったぞ、安心しろよ。」
と言いたいだけでした。
そして生きてるうちにその瞬間を迎えることも出来ず、意地張ってゴメンとも言いそびれたまま、逝ってしまいました。
亡くなった時には「親って本当に死ぬんだな・・・。」と驚いたのをよく覚えています。
ちょうど10年前のことでした。